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横須賀魚市場100年、魚食文化継承を/神奈川

更新日:2013/06/05

地方卸売市場を開設、運営し、三浦半島に水産物を供給する「横須賀魚市場」(横須賀市平成町)は5日、会社創立100年を迎える。4月に11代目のかじ取り役に就任した府川一雄社長(41)に、これまでの歩みや今後の展望について聞いた。

-100年の歩みを振り返ると。

「魚問屋10社で創立され、丸に十文字の印には『10人の和を重んじて丸く収める』という願いが込められている。ただ、道のりは平たんではなかった。関東大震災(1923年)では社屋が全焼。太平洋戦争後の混乱期は、『漁業で横須賀を支える』という気持ちで乗り切った。冷蔵施設の大型化や、(他の市場を介さない)産地からの直接集荷にも積極的に取り組んできた。挑む精神を持ち続けてきたことが今につながっていると思う」

-食品の流通形態が変化する中での対応は。

「魚市場の人間として自己変革意識を育成することが大切だ。消費動向も変わる中で、ビジネスの場は多様になった。従来の市場機能とともに、市場の外に出て販売促進などの営業活動や、重要になっている配送業務にもさらに力を入れていく。仕入れ先、お客さまの間に立ち、双方の繁栄に寄与することでわれわれの役割を果たしていきたい」

-今後に向けた意気込みは。

「時代が変わっても、命の源である食を扱う意識を忘れてはいけない。現在、食品全般を扱うが、中心となっているのはやはり魚。魚を愛する心を持ち続け、魚食文化を継承していかなければ」

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